【最近抜け毛が増えた男性必見】ストレスや食生活が及ぼすリスクを徹底解説
お風呂で髪の毛を洗ったときに、抜け毛が多くて驚いたという経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。抜け毛を減らしたい方へ、そもそも抜け毛はどのような原因で起こるのか、どうすれば抜け毛を防ぐことができるのか、といった抜け毛の原因と対策について詳しく解説していきます。
抜け毛のメカニズムを知ろう
ヘアサイクルによる抜け毛は心配いらない
私たちの髪の毛には、『ヘアサイクル』があります。約4~6年の“成長期”・約3週間の“退行期”・約3~6ヶ月の“休止期“の3つの時期を繰り返すことで髪の毛が生え変わります。
男性は3年から5年ほど、女性は4年から6年ほどで一巡し、この3つのサイクルを繰り返していくのです。休止期が終わると自然に髪の毛が抜けるため、抜け毛が多少あってもさほど心配はいりません。
人の髪の毛は平均約10万本ほど生えていて、そのうち10%にあたる10,000本が休止期にあたります。そのため、毎日抜け毛があるのはおかしいことではないのです。
抜け毛が増える季節ってあるの?
通常、抜け毛は1日平均50~60本で、その多くは寝ているときやシャンプー時、または髪を乾かしているときに抜けます。一般的には夏から秋にかけて抜け毛が増える人が多いです。
心配ない抜け毛と心配な抜け毛の見分け方は毛根を見る
毎日抜け毛があってもおかしくはないというものの、普段以上に抜け毛が多い気がすると心配されている方へ、正常な抜け毛とそうでない抜け毛の見分け方をお教えします。
前述したように、髪の毛はヘアサイクルの中で自然に抜けていくものですが、なかには本来抜けるはずがない髪の毛が抜けてしまっていることがあります。
ヘアサイクルで自然に抜けた毛は、毛根がマッチ棒の先のような形になっています。よく見てみると先端が丸く膨らんでいて髪の毛を覆うようになっています。
しかし、休止期を待たず途中で抜けてしまった髪の毛は、毛根に膨らみがなかったり細いひげのようなものが付いていたりします。
ブラッシングの際にブラシに付いている抜け毛を見てみると、毛根が付いていない髪の毛があるかもしれませんが、これは切れてしまった髪の毛です。シャンプーのときに指に引っかかり切れてしまったり、ブラシで無理に引っ張ってしまい切れた髪の毛である可能性があります。
年代別に見る抜け毛が多くなる原因
10代から20代の男性
では、男性の抜け毛の原因を年代別に見ていきましょう。10代から20代の男性は、学生や社会人になったばかりの人が多い年代です。この時期の抜け毛にはどのような原因が考えられるのでしょうか。
汚れによる皮脂の詰まり
10代から20代の男性は新陳代謝が活発で、頭皮の汗も多い時期です。学生は部活動やスポーツで汗をかく機会が多く、この汗が抜け毛の原因のひとつになります。
人は頭に汗をかくとき皮脂が分泌されますが、皮脂の分泌量が多くなると毛根が詰まってしまうことがあります。また、汗をかいて時間が経ったとき、汗で酸化した皮脂が毛根の環境を悪くしてしまうのです。
このように、汗と一緒に出た皮脂が毛根を詰まらせ、髪の毛の成長を妨げてしまうため、それが抜け毛の原因になります。
紫外線によるダメージ
紫外線は肌にダメージを与えることで知られていますが、実は頭皮や髪の毛にも悪影響を及ぼします。10代から20代はスポーツやレジャーで外で過ごしたり、仕事で外回りをしたりして、紫外線を浴びることが多い年代です。
頭皮や髪の毛が紫外線にさらされていると、頭皮の細胞が紫外線から頭を守るために活性酸素を発生させます。この活性酸素は健康な細胞の活動を弱める働きをするため、紫外線を浴びると毛母細胞の働きが悪くなり、抜け毛の原因に繋がる恐れがあるのです。
また、髪の毛の一番外側にある“キューティクル”はたんぱく質からできています。キューティクルはダメージから髪を守る役割をしますが、たんぱく質が壊れてしまうと正常な働きができなくなってしまいます。
紫外線はたんぱく質を破壊するため、大切なキューティクルが剥がれて髪が弱る原因になるのです。
毛根の細胞が健康なときには、ヘアサイクルは正常に行われますが、紫外線により細胞がダメージを受けてしまうとヘアサイクルが乱れてしまいます。
特に髪の毛を生やすために重要な働きをする毛乳頭細胞は、紫外線によるダメージを受けると正常に働かなくなるため薄毛や抜け毛の原因になる恐れがあります。
カラーリングやパーマによるダメージ
最近は男性でもカラーリングやパーマでヘアスタイルを変えておしゃれを楽しむ人が増えていますが、実はこれらも頭皮にダメージを与える原因になる可能性があるのです。
髪を染めるときに使うほとんどのカラーリングの染料は、アルカリ性の薬品であるアンモニアが含まれています。髪を染めるとき、このアルカリ性成分で髪の表面のキューティクルを開き、髪の内部に染料を浸透させます。
このような仕組みで髪を染めるのですが、カラーリング剤に含まれているアルカリ性の成分は、髪をつくるたんぱく質にダメージを与えることになります。
また、カラーリング剤が頭皮に付いてしまったとき、かゆみや炎症を起こしてしまう場合があります。これも頭皮を痛めて抜け毛を増やす原因になってしまうのです。
30代から40代の男性
食生活の乱れ
30代から40代の男性は、働き盛りと言われる世代で、責任ある仕事を任されて会社では後輩の教育を担当する人も多いでしょう。忙しい毎日のなかで、つい食事はコンビニやファーストフードで済ませるという人も多い年代です。
健康な髪のためには食生活は重要です。食生活が乱れてしまうと、髪の毛をつくるたんぱく質が足りなくなり、さらに髪を合成するときに働くビタミンやミネラルが不足することも抜け毛の原因になることがあります。
抜け毛を増やしてしまう成分は、動物性脂肪の多いもの・塩分・アルコール・糖分・脂質の高いものなどが挙げられます。
特に、動物性脂肪の多い肉類は食べ過ぎると動物性脂肪が体内に蓄積されてしまいます。余分な脂肪は汗などと一緒に体外へ排出されるのですが、頭皮の汗腺から出た汗と一緒に出た皮脂が毛穴を詰まらせる原因になり、毛が抜けやすい環境を作ってしまうのです。
睡眠不足
働き盛りの男性は残業や通勤で睡眠時間が短くなりがちですが、睡眠不足は髪に悪影響を与えてしまいます。実は、からだの成長を促す“成長ホルモン”は、睡眠直後の3時間たった頃に最も多く分泌されることが分かっています。
そのため、良質な睡眠が取れず熟睡できないでいると、“成長ホルモン”が正常に分泌されず、髪の毛の成長を妨げてしまうことになるのです。
精神的なストレス
どの世代でも現代の世の中にはストレスはつきものですが、30代から40代の方は仕事の忙しさや通勤時間など、日々ストレスにさらされているという方が多いのではないでしょうか。
人はストレスを受けると自律神経のバランスが崩れ、筋肉が収縮し血管が細くなってしまいます。血管は全身に栄養や酸素を送る働きをしますが、血管が細くなると髪の毛をつくるための細胞である“毛母細胞”に栄養が行き届かなくなってしまいます。
このように、ストレスを感じると髪の毛に悪い影響を与え、健康な髪の毛が生えてこなくなり薄毛になってしまったり、ヘアサイクルが乱れて抜け毛が増える原因になることがあるのです。
どの世代にも起こる原因
抜け毛の原因はほかにも様々なものがありますが、次に挙げるものはどの世代の男性にも当てはまるものです。
男性ホルモンによる影響
髪の毛はヘアサイクルによって生まれ変わることを前述しましたが、このヘアサイクルに影響を与えるのが男性ホルモンの一種である“DHT(ジヒドロテストステロン)”です。
このDHTが髪をつくるための毛乳頭細胞に影響を与えることで、髪の生え変わりの成長サイクルが乱れてしまいます。
DHTが毛乳頭細胞に影響を与えると、髪が成長途中なのに抜けてしまう“AGA(男性型脱毛症)”という症状が起こります。これが薄毛や抜け毛の原因となるのです。
飲酒・喫煙
生活習慣の乱れは髪の毛の健康に影響を与えますが、そのなかでも飲酒や喫煙は抜け毛の原因になる可能性があります。
タバコには頭皮の血行を悪くするニコチンが入っています。
健康な髪の毛をつくるためには血液から栄養を取り入れる必要がありますが、喫煙や飲酒は毛細血管を収縮させてしまう恐れがあります。
毛細血管が収縮して血行が悪くなると、髪の毛をつくる毛母細胞へ十分に栄養を運べなくなってしまい、健康な髪がつくれなくなるとともに髪の毛が栄養不足になってしうのです。
また、アルコールは飲みすぎてしまうと肝臓に負担をかけてしまい、肝臓機能が低下して髪の毛をつくるために必要な細胞をつくることができなくなり、ヘアサイクルを乱すことになります。
シャンプーによる刺激
シャンプーには様々な種類がありますが、そのなかには石油系界面活性剤を主成分とした“ラウリル硫酸ナトリウム”や“スルホン酸ナトリウム”など、洗浄力が強いものがあります。
洗浄力が強いものは頭皮に刺激を与えるため、頭皮トラブルを引き起こす恐れがあります。また、シャンプーするときに爪を立てて頭皮をこすると、皮膚を傷つけてしまいます。さらに、シャンプーをすすぐ際にしっかりすすがないと頭皮の炎症の原因になり、それが抜け毛を引き起こす場合があるのです。
抜け毛を予防するためにできること
生活習慣を整える
規則正しい生活を送ることが抜け毛対策になります。生活習慣を整えれば、髪をつくるための毛乳頭に十分な栄養を送ることができ、健康な髪をつくり正常なヘアサイクルをつくることができます。
生活習慣を改めてからだに栄養を行き渡らせ、血液循環を良くすることで血液に乗って栄養や酸素を毛乳頭に送り込み、抜け毛を予防しましょう。
栄養バランスを考えた食事を摂る
抜け毛を予防するためには、栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。髪の毛はその90%がケラチンというたんぱく質からできています。
そのため、髪をつくるためにはたんぱく質が必要なのはもちろんですが、髪の毛をつくるためには各種ビタミンやミネラルも必要です。
髪の毛に必要な栄養素だからといって、これらばかりを食べるのではなくバランス良く食事を摂ることが大切です。
ヘッドスパなどで頭皮の血行を良くする
ヘッドスパは頭皮の血行を良くして、マッサージによる代謝の向上やリラックス効果も得られます。頭皮の余分な皮脂を取り除き、毛穴をすっきりきれいにすることで健康な髪の毛が生える環境が整い、抜け毛予防に繋がります。
良質な睡眠を心がける
髪の毛を生やすために必要な“成長ホルモン”を正常に分泌させるためには、リラックスして質の良い睡眠を取ることが重要です。
人は体温が低下することで自然に眠りにつきます。そのため、就寝時間の1時間前に入浴することでちょうど体温が下がってきて、自然に眠りにつくことができますよ。
ブルーライトには眠りにつきにくい作用があるため、睡眠につく前にスマホやテレビを見るのはやめましょう。
ストレスを溜めない
頭皮の健康にはストレスを溜めないことも重要です。ストレスを感じたら自分なりの方法で解消しましょう。解消方法はそれぞれですが、適度な運動や音楽鑑賞、カラオケ、映画鑑賞など好きなことをすることでストレスが発散できるものです。
ストレス解消しなければならない、と無理に好きでもない運動をするとかえって余計ストレスを抱えてしまうことになるため、ただ何もしないでお茶を飲むだけでもいいのです。自分に合ったストレス解消方法を見つけてみてはいかがでしょうか。
頭を清潔に保つ
頭皮を清潔にすることで抜け毛を防ぐことができます。汗をかいたとき毛穴から皮脂が分泌されますが、この皮脂汚れをそのままにしておくと毛穴の詰まりを引き起こし、抜け毛の原因になることがあります。
余分な皮脂を落とすためには、シャンプーを揉み込むように優しく指の腹で洗います。清潔にしたいからといって、1日に何度もシャンプーをすると頭皮を痛め、さらに必要な皮脂を取りすぎることになり頭皮を乾燥させてしまうことになるので注意しましょう。
シャンプーを変えてみる
シャンプーには配合されている洗浄成分によって3つの種類に分けられます。それは、石油由来の界面活性剤を配合している“高級アルコール系シャンプー”、石鹸成分を配合している“石鹸系シャンプー”、アミノ酸が配合されている“アミノ酸系シャンプー”です。
高級アルコールシャンプーは、泡立ちの良さと強い洗浄力が特徴で、使用されている界面活性剤は合成洗剤などに使われている成分とほぼ同じです。
そのため、強い刺激で皮脂を過剰に取り除いてしまったり、泡立ちが良いためすすぎ残りが起こりやすく頭皮を痛めたり皮脂を過剰に分泌させる原因になることがあります。
また、石鹸系シャンプーはアルカリ性の洗浄成分が、髪や頭皮を弱アルカリ性に傾けてしまいます。
一方、アミノ酸系シャンプーは3種類のなかでは最も洗浄力が弱く泡立ちが少ないのですが、洗浄成分が頭皮や髪と同じアミノ酸のため、頭皮にトラブルが起きにくいのです。
このことから、抜け毛が気になる方はアミノ酸系シャンプーを使用するのをおすすめします。
出かけるときは紫外線対策をする
紫外線対策には帽子や日傘の使用をおすすめします。また、外に長時間いなければならないときは、できるだけ日陰を探して直射日光に当たらないようにすることが大切です。
外に出て帰宅したら、シャンプーをしたあとにトリートメントをして頭髪や頭皮に水分と適度な油分を補い、日焼けで乾燥した頭皮に潤いを与えてあげましょう。
対策をしても抜け毛が減らない場合は病気かも?
抜け毛が病気の原因も
抜け毛対策をいくつかご紹介しましたが、これらの対策を講じても抜け毛が減らない場合は何らかの病気の可能性があります。
抜けた髪を確認してみて、毛根が正常でない場合や急に髪の毛が細くなったり柔らかくなったときは注意が必要です。
最近では、10代から20代の方でも抜け毛に悩むことがありますが、普段よりも抜け毛が多く抜けた毛が細いまたは柔らかい場合は“若年性脱毛症”という病気かもしれません。“若年性脱毛症”は急に大量の毛が抜けるわけではないので、気づきにくいとされています。
また、部分的に急に抜け毛が増えて、それが円形の場合は“円形脱毛症“が疑われます。この場合は薄毛とは異なるので、皮膚科を受診することをおすすめします。このほかにも、急に髪の毛が大量に抜けた場合は、皮膚科を受診して相談するようにしましょう。
抜け毛の原因を知り対策しよう
抜け毛が起きる原因をご紹介してきました。抜け毛には外的な要因と内的な要因があることがお分かりいただけたと思います。ストレスを溜めないように普段から上手に気分転換をし、生活リズムを整えるよう心がけることで抜け毛予防に繋がります。
そして、頭皮を清潔にして刺激が少ないシャンプーを選ぶことで抜け毛を減らせるかもしれません。できる対策を取って悩みすぎず、気長に続けることで改善していきましょう。